自由研究というと
小中学生で行った方も多いでしょう。
しかし、高校生の自由研究となると
小中学生でやったような調べ物や
こんなの作りました~的な物では、
周りからバカにされかねません。
まして高3でリケ女だと、
結構こった実験をしてみたいという
興味もあるはずです。
問題は、アイデアが思いつかない!
焦れば焦るほど、人間って
思いつかなくなってしまうものです。
身近な物を使った自由研究の実験や
本格的に行う自由研究の実験の
どちらを行おうかなどでも、考え込んでしまいます。
自由研究って何となく気軽感がある言葉ですが、
簡単な物から奥が深いものまで存在しているので厄介なのです。
では、リケ女の高3の女生徒では
どんな、自由研究を行った方がいいのでしょうか。
身近なもので挑戦!自由研究の実験・高校生にはお手軽?!な5例をご紹介
自分が高校生の時は文系だったため、
自由研究の宿題のようなことは行ったことがないです。
ただ、小中学生の時にはカエルを捕まえては、
ストローを刺して思いっきり
空気をカエルの中に吹き込んだり、
カエルを動かないように固定して
カッターで腹を切り裂いて内臓を見たりと、
マッドサイエンティストのような気分で
仲間と興味本位でおこなっていましたね~
いまの高校生くらいでは、
こんな経験をしたことがないでしょうね。
なかなか自由研究の実験といっても
お手軽な物ってないの?と考えてしまいそうですよね。
高校生の自由研究でお手軽にできる自由研究の実験
骨で音を聞く
骨伝導という実験になるのですが、
音は耳で聞くものと思いがちですが、
骨が振動することで、耳の奥の内耳が音をキャッチして
音声に変換させることが出来ます。
用意するもの:
- ラジオ
- 両側にプラグが付いた接続ケーブル
- 工作用モーター
- 耳栓
- 割りばし
実験方法:
1 | 接続ケーブルのプラグ部分に工作用モーターのリード線を2本取り付けます。 |
2 | もう1つのプラグをラジオのイヤホンジャックに差し込みます。 |
3 | 後は、モーター部分をおでこや頬骨・アゴなどにあてます。 |
4 | 微量な音が耳からではなく、骨から伝わってきます。 |
静電気はプラス極なのか?マイナス極なのか?
これは意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
冬になるとパチパチとなって痛い思いをします。
静電気です。
電気にはプラスとマイナスがありますが、
静電気はどちらの極をもっているのでしょう。
用意するもの:
- トランジスタ
- LED
- コイン型電池
- 虫ゴム
- ゼムクリップ
- プラスチックのシート
- アルミテープ
- ティッシュペーパー
実験方法:
1 | トランジスタから出ている3本の足を左右に広げ、真ん中は上に折り曲げます。 |
2 | LEDは短い足はそのままで、長い足を90度折り曲げ、ライト部分は上方向に曲げます。 |
3 | トランジスタの真ん中の足とLEDの短い脚を絡ませるようにします。 その部分に虫ゴムを付けて固定します。 |
4 | 伸ばしたゼムクリップとLEDの長い足を電池のプラス極に取り付け、 トランジスタの左側の足をマイナス極に取り付けます。 |
5 | 伸ばして取り付けたゼムクリップと右側のトランジスタの足を持って LEDが光れば回路は正しいです。 |
6 | プラスチックシートの両端にアルミテープを貼り付け、回路を貼り付けます。 |
7 | ゼムクリップ側をマイナス極、トランジスタの右側をプラス極とします。 |
これで静電気がどちらの電気なのかがわかります。
例)
プラスチック製定規をティッシュで10回程度擦って、
マイナス極側を持って、
定規をプラス極に近づけるとLEDは光りますが、
その反対では、光りません。
プラスチック製の定規は、
マイナス極の電気という事になります。
他のプラスチックや金属で、
静電気を発生させて電気の極を調べてみましょう。
シャーペンの芯で電気は付くのか?
フィラメントの実験になります。
普通の電球の中のフィラメントをシャーペンの芯に置き換えて
明かりがつくのかの実験になります。
用意するもの:
- 空き瓶(フタが付いているもの)
- キリ
- 金づち
- 瞬間接着剤
- シャーペンの芯(0.3~0.5㎜)
- 単1電池6本
- 電池ホルダー(なければ電池を直列につないで固定します)
- ミノムシクリップ
- ニッパ
実験方法:
1 | 空き瓶のフタにキリと金づちで、コードが通るほどの穴を2つ開けます。 |
2 | ミノムシクリップを半分に切り、切った側の被膜を1cmほど破り導線をねじります。 |
3 | コードをフタの内側から通します。 |
4 | コードを通した穴を瞬間接着剤で完全にふさぎます。 |
5 | シャーペン芯をフタに取り付けた2つのミノムシクリップで挟みます。 |
6 | 2つのミノムシクリップのコードを電池のプラスとマイナスに取り付け シャーペンの芯から煙が出たら、電池から導線を外します。 |
7 | このままの状態で瓶にフタを閉めて、改めて導線を電池につなぎます。 |
8 | これで、シャーペンの芯が光るかどうかを実験します。 |
3Dプリンターの構造を知る
最近話題になっていて、
更に身近な存在になりつつあるのが、
3Dプリンターです。
3Dプリンター自体の構造は非常に複雑ですが、
その構造を簡単に説明できる実験をしてみます。
用意するもの:
- グルーガン
- クルースティック
- オーブン用クッキングシート
- セロハンテープ
- ハサミ
実験方法:
1 | グルーガンにグルースティックを挿入します |
2 | クッキングシートをテーブルにセロハンテープで固定します。 |
3 | クッキングシートの上にグルーガンのレバーを押して形を描きます。 |
4 | 最初の溶けたグルースティックが固まるまで1分以上待ってから、 その上に重ねて溶けた樹脂を乗せていきます。 |
5 | それを繰り返すことで形ができていきます。 |
6 | 最後はハサミなどで形を整えると完成です。 |
これは、手動ですが、本来の
3Dプリンターの考え方も同じ方法になります。
型などを使って複雑な形もできるかどうか、
実験してみましょう。
果物や野菜で電気が付く
果物や野菜には酸が含まれているものがあります。
酸に溶けやすい金属を使う事で
電気が作られるのかの実験となります。
用意するもの:
- 果物や野菜(レモンやグレープフルーツ・大根など)
- 亜鉛板と銅板(5cm×10cm)
- 発光ダイオード導線(ミノムシクリップが付いている物)
- サンドペーパー
- LED
実験方法:
1 | 亜鉛板と銅板をサンドペーパーで磨きます。 |
2 | 例)グレープフルーツを2つに切り、 それぞれに亜鉛板と銅板を差し込む切れ込みを入れます。 |
3 | グレープフルーツに亜鉛板と銅板を差し込みます。 |
4 | 2つのグレープフルーツに刺した、亜鉛板と銅板をミノムシクリップで、 直列になるようにつなぎます。 |
5 | LEDの足が長い方を銅板の導線とつなぎ、短い方は亜鉛板の方とつなぎます。 |
6 | これでLEDは発光します。 |
亜鉛板と銅板が酸で溶けることで、
陽イオンを作り、電気を発生させるという
電気ができる仕組みの実験になります。
5つほど、簡単な自由研究の実験を紹介しました。
これなら、身近な物でも
理系の実験をすることが出来ます。
腹をくくってチャレンジ?!自由研究の実験・高校生上級者向けの5例をご紹介
先ほど紹介した実験じゃ~物足りない!
と思う方もいるでしょう。
もう少し難易度を上げた高校生の
自由研究としての実験を紹介していきましょう。
炭素マイクの実験
炭素には、ダイヤモンドもあれば、
鉛筆の芯や備長炭までさまざまな物が
存在しています。
ダイヤモンドと鉛筆の芯や備長炭では、
同じ炭素でも原子構造が違います。
ダイヤモンドは電気は通さない炭素ですが、
備長炭は電気を通す炭素です。
備長炭は3個の原子からなっており、
1つの原子が余る状態になっているので
電気を通すことが出来るのです。
この構造はグラファイト構造といわれるもので、
これに圧力をかけると電気抵抗が変わります。
用意するもの:
- 脱臭剤(備長炭を使用している物)
- プラスチック製コップ
- 画びょう
- 単三電池
- ボルト(長さ100mm ネジ径8mm)
- ナット(内径8mm)
- エナメル線(長さ12m 径0.35㎜
- ビニールテープ
- クリップ付きリード線
- マイク端子付きラジカセ
- オーディオコード
実験方法:
1 | 脱臭剤の備長炭をふるいにかけて細かい物だけを取り出します。 |
2 | プラスチック製コップの1つの底に、2つの画びょうに接着剤を付けて、 底を貫通させて取り付けます。 |
3 | プラスチック製コップの1つは、底から2cm程度のところで切断して、 側面を切り取り、柱を4本になりようにします。 |
4 | これを画びょうをさしてあるコップの底側に貼り付けます。 |
5 | ボルトにナットを取り付けビニールテープを巻いて2か所にエナメル線を巻きつけます。 |
6 | 画びょうが入ったコップに細かくなった備長炭を画びょうが隠れるまでいれ、 プラスチック製コップを中に入れて平らにならし、更に押し付けます。 |
7 | 電池ボックスに電池を入れて、プラスに赤のクリップ付きのリード線、 マイナスに黒のリード線を接続します。 |
8 | 電池の赤のリード線は、コップの底の画びょうの1つに取り付け、 もう一つの画びょうにも赤のリード線を取り付け、 ボルトに巻いたエナメル線の1つに接続します。 |
9 | もう1つのエナメル線に赤のリード線を取り付け、 片方はオーディオコードの端子に取り付けます。 |
10 | 電池ボックスの黒のリード線はボルトのエナメル線の1つに接続します。 |
11 | もう1つのエナメル線に黒のリード線を付けて、 片方はオーディオコードの端子に接続します。 |
12 | 最後にオーディオコードをラジカセのマイクに差し込んで、 コップに向かって声を出すと、ラジカセから自分の声が聞こえてきます。 |
13 | 最後に入れたコップの差し込み加減で音声の聞こえ具合が変わるかも実験しましょう。 |
オシロスコープを作る
オシロスコープは音の波形を光で表現したものです。
自分で作ったオシロスコープで色々な音が
どのような波形をしているのか調べてみましょう。
用意するもの:
- 紙コップ 3個
- ポリ袋
- ミラーシート(1cm角)
- 小型のレーザーポインター
- アルミのワイヤー(3mm)
- 薄型のCDケース(外側に穴が開いているもの)
- 竹串
- 小型の鏡
実験方法:
1 | 1つの紙コップの底をくりぬき、 10cm角に切ったポリ袋をセロハンテープでピンと貼り付けます。 |
2 | ミラーシートを張ったポリ袋の中央よりも若干上に貼り付けます。 |
3 | もう1つの紙コップで、このポリ袋をはった紙コップの台座を作り固定します。 |
4 | 3つ目の紙コップにレーザーポインターを取り付け連続照射できるようにしておきます。 |
5 | レーザーポインターがミラーシートに当たってスクリーンに映るように高さを調整します。 |
6 | CDケースにアルミワイヤーで竹串に鏡を取り付けたものを固定できるようにします。 |
7 | レーザーポインターがミラーシートから鏡をとおしてスクリーンに映すように調整します。 |
8 | 後は部屋を暗くしてミラーシートを貼った紙コップに向かって音を出すと 波形がスクリーンに映ります。 |
色々な音を試したり、鏡の角度を変えてみて
どんな波形になるか実験してみましょう。
水蒸気で火をつけられるのか?
水は100℃で沸騰して、
それ以上温度が上がることはありません。
沸騰した水から出る水蒸気は、気体になることで
更に熱を加えると温度は上昇します。
100℃以上の水蒸気を加熱水蒸気といわれるもので、
さまざまな分野で活用が期待されるものです。
用意するもの:
- アルミのボトル缶(350ml)1本
- 画びょう1個
- 化粧品用スポイト(注射器型)の針 1本
- コンロパネル
- アルミテープ
- ロウソク 4本
- カセットコンロ
- 焼き網
- 点火用ライター
- マッチ
実験方法:
1 | ボトル缶のフタと本体の側面に画びょうで穴をあけます。 |
2 | フタの穴にスポイトの針を通して穴の隙間を接着剤で埋めます。 |
3 | コンロパネルを使ってついたてを倒れないように組み立てます。 |
4 | コンロパネルのついたてに、ロウソク4本を1列に並べアルミテープで固定します。 |
5 | ロウソクを立てた上部2cmくらいにコンロパネルに穴をあけます。 |
6 | 缶に50ml程度の水を入れてフタをガッチリ閉めます。 |
7 | カセットコンロに焼き網を乗せ、さらにボトル缶を置き側面の穴を上に向けます。 |
8 | ついたての穴とボトル缶の針が同じ高さになるようにして、ついたてから針が1cm程度出るように調整します。 |
9 | カセットコンロに火を付けます。 |
10 | 水蒸気が出始めたら弱火にし、ロウソクに火を付けます。 |
11 | 水蒸気が透明になったら、マッチを近づけて火が付くのか実験します。 |
非常に熱くなっているので、
ヤケドと火災には注意が必要です。
手作りガイガーカウンター
2011年3月の東日本大震災で福島原発が
メルトダウンを起こしたことで、
放射線量に注目が集まりました。
自然界からも放射線は出ています。
それが、どのくらいの量なのかを
自作のガイガーカウンターで
測定してみる実験をしてみましょう。
用意するもの:
- アルミホイル
- ペン
- ハサミ
- プラスチック製コップ3個
- フィルムケース2個
- リード線(30cm)2本
- セロハンテープ
- カッター
- 画びょう
- 瞬間接着剤
- 消毒用アルコール
- 綿棒
- 紙
- ライター
- ラップ
- 輪ゴム
- AMラジオ
- 塩ビ棒
- キッチンペーパー
- グローランプ
(実験では、ケースを外し、中のガラス管を割るなどして取り除いて、
金属部分を露出させて使います)
実験方法:
1 | プラスチック製コップの底と口部分を切り取り、切り開いて扇型にします。 |
2 | これを型にしてアルミホイルに線を引き、型通りに切り取ります。 |
3 | 扇形のアルミホイルを別のプラスチック製コップの周りに貼り付けます。 この時に上から1cm程度ずらして貼り付け、底に余った部分を折り曲げて貼り付けます。 これを2個作ります。 |
4 | 幅10cmのアルミホイルを1cmになるまでたたみ、長さが20cmくらいの板状にして 輪を作るようにします。両端はコップとコップの間に重ねるように入れます。 これは、集電板となって電気を溜めることが出来ます。 |
5 | フィルムケースの底を切り落として、 フィルムケースのフタの中央に画びょうで穴をあけます。 |
6 | リード線の被覆を10cm程度剥き中の銅線は1本だけ残して後は切ります。 |
7 | フィルムケースのフタの外側から入れ出た部分を半分にして潰さないようによじります。 |
8 | 通した穴は銅線が出ないように接着剤で埋めます。 |
9 | もう1本のリード線は1cmほど被覆を剥いて フィルムケースの側面から中に入れてケースの内側に這わせるように広げます。 |
10 | フタと本体を取り付け、 ケースの側面に這わせた銅線の上から被せるように紙を取り付けます。 |
11 | このケースの中にガスライターのガスを2秒ほど噴霧して ラップで蓋をしてゴムで止めます。 |
12 | ラップで、フタをした方を上にして、 もう1つのフィルムケースに載せてテープで固定します。 |
13 | リード線を2cmほど向いてケース側のリード線を、 プラスチック製のコップの内側に挟み込みます。 |
14 | フィルムケース蓋側のリード線は プラスチック製のコップの外側のアルミホイルに貼り付けます。 |
15 | 塩ビ棒をキッチンペーパーで擦り静電気を起こして プラスチック製のコップに送り込みます。 |
16 | フィルムケースのそばに、チューニングを外したラジオを置いて、 センサー部にグローランプを近づけると、バチバチとした音が出ます。 |
この音の数だけ放射線が通ったことになるのです。
いろいろな場所で計測してみましょう。
電磁波を感知できるか
電磁波が来ると電気が流れる
仕組みのことをコヒーラーといいます。
これによって無線の受信機が作られています。
どうやって電磁波を感知できるのかを
実験してみましょう。
用意するもの:
- アルミホイル(幅25cm)
- モーター
- プロペラ
- ミノムシクリップ(50cmコード付3本)
- 単3電池
- 電池ボックス
- 電子ライター
- 透明コップ
- 紙コップ
- カッター
- セロハンテープ
実験方法:
1 | アルミホイルを長さ15cmで切り、幅が1.5cmになるまで折りたたみます。 これを2個作ります。 |
2 | アルミ帯を透明のコップに底に着くように入れます。 |
3 | もう一枚は向かい側に来るように入れます。 |
4 | アルミホイルを12cm角に切り1cmくらいのボール球を作ります。 |
5 | 15個くらい球を作ったらこれを透明のコップの中に入れます。 |
6 | 紙コップの底に切れ込みを入れて、 プロペラを付けたモーターを取り付けテープで固定します。 |
7 | 紙コップの側面に穴を2個開けてそこから、モーターのリード線を出します。 |
8 | 電池ボックスに電池を入れてミノムシクリップを使って 電池ボックスのプラス側とアルミ帯の1つとつなぎます。 |
9 | マイナス側はモーターのリード線の1本につなぎ、 モーターのもう1つのリード線と残りのアルミ帯をつなぎます。 |
10 | コップの近くで電子ライターをパチンとして電気火花を飛ばします。 プロペラが回れば、電磁波をとらえたことになるのです。 |
色々な場所に設置してプロペラが回るか
どうか試してみましょう。
プロペラが回ったところは
電磁波が出ていることになります。
5つほど難しい実験を紹介しましたが、
自由研究の参考になるでしょうか?
他にも難しい実験を楽しめる方法がいろいろあるので、
自分好みの実験を探してみてもいいでしょう。
まとめ
高校生の自由研究の実験について、
簡単な物から難易度の高いものまで
紹介してきました。
リケ女の高校3年生では、
簡単に思われてしまいそうですが、
実験を重ねることで
わかることもたくさんあると思います。
自由研究の実験は、興味があれば
簡単なものでも実験を続けていくうちに
奥深い点にたどり着くこともあるかもしれません。
理論だけでは机上の空論になってしまうので、
実験を重ねることで理論が固まっていくと考えて、
続けていくことが科学者への道となるのでしょう。
将来、科捜研の女になれるように
頑張ってみてもいいかもしれませんね。