子どもに話してあげたい!?迎え火・送り火の地域ごとの風習いろいろ

日本の風習・行事
この記事は約6分で読めます。

 

お盆が近づくと、

ご先祖様を迎える準備が始まりますね。

 

迎え火・送り火は地域によって違うものだ

ということをご存知でしょうか。

 

各地でどのような送り火と迎え火が

行われているのかご紹介します。

 

地元と全然違う?迎え火と送り火の習慣・北日本から東日本地域の風習をご紹介!

 

お盆によく耳にする『迎え火』と『送り火』。

 

『迎え火』とは、お盆になると

家に戻ってくる故人やご先祖様の霊が

ちゃんと自宅に戻ってこられるように、

目印として門口や玄関で火を焚くことをいいます。

 

故人やご先祖様の霊は、焚いた火の煙にのって

家の中へ迎え入れられるといわれています。

 

『送り火』とは、

お盆に一緒に過ごした故人やご先祖様の霊が、

無事にあの世へ帰ることができるように

お見送りをするために

迎え火と「同じ場所」で火を焚くことをいいます。

 

地域によって多少の差はありますが、

多くの場合13日に『迎え火』を行い、

16日に『送り火』を行います。

 

調べたところ、『迎え火』については

どこの地域にもさほど変わりはありませんでした。

しかし、『送り火』は地域独特の風習がありました!

 

それではどのような送り火があるのか、

一緒にみていきましょう!

 

盛岡の「盛岡舟っこ流し(もりおかふねっこながし)」

 

盛岡の送り盆といえば

盛岡市指定無形民俗文化財に指定されている

『舟っこ流し』が有名です。

 

舟っこ流しは故人やご先祖様の霊を送り、

無病息災を祈る伝統行事ですが、

灯篭流しのようなかわいいものではないようです。

 

お盆の最終日、16日の夕方、

堤灯やお供え物などで豪華に

飾りつけをされた舟が川に流されます。

 

龍の形が多いようですが、近年では

故人が好きだったものを形にした舟も

見られるようです。

 

川に流された舟には火が灯され、燃えていきます。

川の水面には舟に灯された炎が映し出され、

やがて焼け落ちていきます。

 

静かな中にも、舟が燃え上がることで

どこか迫力のある伝統行事です。

 

参考サイト:

盛岡舟っこ流し 公式サイト

 

京都の「京都五山送り火(きょうとござんおくりび)」

 

大文字焼きは有名ですが、

実は5つの文字で1つの送り火となります。

 

『京都五山送り火』は、

故人やご先祖様の霊を送る伝統行事です。

 

  • 東山の如意ヶ嶽に『大』文字
  • 松ケ崎の西山に『妙』
  • 松ケ崎の東山に『法』
  • 西賀茂の船山に『船形』(文字ではない)
  • 大北山の大文字山に左『大』文字
  • 嵯峨鳥居本の曼荼羅山に『鳥居形』(文字ではない)

 

6つを記述しましたが、

『妙』『法』は2つで1つとなります。

 

上記5つの送り火は昭和58年(1983)に

京都市登録無形民俗文化財となっています。

 

以前は10山ほどの送り火があったそうですが、

明治に入って徐々に姿を消していき、

今は5山のみが残っています。

 

大文字焼きは広く知れ渡っているので、

テレビなどでも見たことのある方は多いと思います。

 

山に浮かび上がる炎の文字(形)は圧巻ですね。

 

参考サイト:

404 File not found|そうだ 京都、行こう。
JR東海の京都観光情報【そうだ 京都、行こう。公式サイト】。京都の風景、お寺や神社、桜、紅葉、イベント、お祭り、お食事やお土産、宿泊などの京都情報をご案内。

 

お祭りになっちゃった!?迎え火と送り火の習慣・西日本地域以西の風習をご紹介!

 

西日本でもお盆の風習は様々です。

こちらも迎え火は地域でもさほど変わりがなく、

地域の特色が出るのはやはり送り火のようです。

 

長崎の「精霊流し(しょうろうながし)」

 

『精霊流し』という言葉を聞くと、

おしとやかな送り火を想像してしまいますが、

実際は正反対ともいえる賑やかな送り火です。

 

精霊流しは江戸時代から続いている風習で、

中国文化の影響を受けています。

 

中国文化ではお墓参りの際に、

花火や爆竹を鳴らして邪気を払う

という習慣があります。

 

長崎は中国との交流が深いため、

中国文化の影響を強く受けているようです。

 

一昔前は竹やワラでできた小さな船を、

供物と一緒に海に流していたそうですが、

近年では精霊船に供物を入れて街を歩きます。

 

花や果物などの供物で豪華に飾られた精霊船は

山車のようにも見えますが、

故人を偲びながら行われています。

 

『故人を偲ぶ』と聞くと、

しっとりとした雰囲気を想像してしましますが、

所々で爆竹が鳴り響くので

参加者と見物客は耳栓が必須のようです。

 

参考サイト:

精霊流し
「精霊流し」の情報はながさき旅ネットで。盆前に逝去した人の遺族が故人の霊を弔うために毎年8月15日に行われる伝統行事です。手作りした船を曳きながら街中を練り歩き、極楽浄土へ送り出すという長崎を象徴する盆風景です。 各家で造られる船は主に竹や板、ワラなどを材料とし大小さまざまで、長く突き出した船首(みよし)には家紋や家名...

 

沖縄県「ウークイ」

 

沖縄ではお盆の最終日は

『ウークイ』と呼ばれています。

他の地域と同様にご先祖様を

お見送りする儀式(送り火)があります。

 

沖縄の送り火である『ウークイの儀式』ですが、

一昔前は夜遅くに行われていましたが、

近年は親族の帰りのことも考え

夕方以降に行われることが多くなりました。

 

ウークイには親族や家族が集まり、

1年の出来事をご先祖様に報告します。

 

それぞれの家族が

「ウチカビ(あの世のお金)」を3枚ずつ用意し、

それを燃やしてご先祖様をお見送りします。

 

ウチカビの数は

集まった家族の数によって変わってきますが、

子や孫、曾孫と子孫が多ければ、それだけご先祖様が

たくさんのウチカビを持って帰ることができます。

 

たくさんのウチカビを持って帰れば、

あの世で裕福な暮らしができるといわれています。

 

因みにウチカビですが、

1枚が現世での2億円に値する価値があるそうです!

3枚で6億円・・・!!

 

参考サイト:

沖縄旧盆2023年はいつ?行事や食べ物を紹介! - 気になる話題・おすすめ情報館
沖縄のお盆(旧盆)は、旧正月、シーミーと並んで、沖縄の大きな行事のひとつです。 沖縄の行事は旧暦で行う行事が多いので、沖縄のカレンダーは旧暦が入っているのがほとんどです。 なので、新暦だと毎年お盆や正月の日にちが変わってきます。   202

 

まとめ

 

送り火は地域によって全然違いますが、

ご先祖様を思う気持ちは一緒です。

 

あなたの地域の送り火について、

もう一度調べてみると面白いかもしれませんね。

 

タイトルとURLをコピーしました