菊というと、
「仏壇やお墓参りするときに持っていく花」
という方が多いことでしょう。
それらの菊の花は、
小菊や中菊といったものがほとんどです。
この他に菊は、大菊という種類があり、
それは品評会が行われるほど、育てて花を咲かせるまでに
相当な手入れをしないといけないものになります。
この大菊を育てるのって、わからないことが非常に多いですよね。
父親がやっていれば聞くことも可能ですが、
自分なりに育ててみたいという方もいますよね。
菊だけでなく、色々な植物は挿し木をすることで、
本数を増やすことが可能になるのです。
菊の場合は、挿し木は5月上旬ごろに行うのがベストになります。
意外と猶予はある?急いで作業したほうがいい?菊の挿し木の時期を解説!
菊の挿し木の時期は、
5月上旬くらいに行うのが、一般的です。
挿し木にする場合には、
作業手順的に難しいのでは?とも考えてしまいますよね。
なにせ、生き物ですから菊を切ったら
- 即作業をしなければならないのか?
- それとも、ある程度余裕があるのか?
など、結構わからないものです。
本来は、自分なりに試しながら
最善の方法を見つけるのがいいのですが、
初めての菊の挿し木となると、時期はわかっても
方法がわからなかったら、もとも子もありません。
それに、菊は秋から冬になった段階で、
土から10cmくらいのところで、切ってしまいます。
そのままで、冬を越した切り株から新たな葉が出てきます。
菊は多年草ですから、同じ土や同じ場所で
育てている方も多いのではないでしょうか。
ここで、問題になとなるのが、
菊の場合は、同じ土や同じ場所で育てると、
病気になりやすく、虫の被害も多くなってしまうことです。
切り株から新しい葉が出始めたら、
鉢植えの場合は鉢から取り出して、
土を入れ替えることが必要になります。
地植えの場合には、
同じく切り株を掘り起こして、掘り起こした場所に
新しい土と肥料を与えることが必要になるのです。
切り株の入れ替え時期が5月上旬くらいですから、
この時に菊の差し替えも行うのが、同時作業で出来るので、
挿し木をする場合にはいい時期になります。
菊の花を切り落としてから挿し木をするまでには、
時間的猶予が多くあるので、この冬の期間に
いろいと自分なりの挿し木の方法を探すのもありです。
菊の挿し木に適した時期がわかったら!菊の挿し木の手順と注意点も解説!
植え替えの時期と差し替えの時期が
大体同じ時期という事がわかったのではないでしょうか。
菊の挿し木の方法
1 | 菊の挿し木を行う場合には、菊の茎を5cm~10cmほど切り取ります。 |
2 | 茎は斜めに切り2時間ほど水につけておきます。 |
3 | 先端の葉を3~4枚残し、後は切り落とします。 |
4 | 土は、鹿沼土(極小粒)5:バーキュライト3:赤土(小粒)1:くん炭1の割合で 混ぜて作ります。 |
5 | 出来た土に、5~2cmの穴をあけて、水につけてあった菊の茎を差します。 |
6 | 茎から根が出始めた段階で、鉢に植えるか地植えにするかをしてください。 |
簡単に菊の挿し木の仕方を説明しました。
意外と土づくりには、細かい指示があることに
気が付くのではないでしょうか。
植物の基本は土作りからともいわれていますから、
この土づくりをきちんとすることが
挿し木で菊を増やす重要な要素になりますね。
これで、菊の挿し木が完了したと思って一安心したら大間違いです。
先ほども紹介しましたが、
土を変えなければ病気や虫が付きやすくなります。
挿し木をおこなった場合でも、
風通しが悪かったり、水はけが悪かったりすると
病気にかかりやすくなってしまいます。
風通しが悪い場合は
灰色カビ病・さび病・うどんこ病などの
カビによる病気になってしまいます。
水はけが悪い場合も同様に
カビを主体とした病気にかかりやすくなります。
この時は枯れた葉や枯れた枝を切り落として、
わらやもみ殻などで茎の根元を覆って
泥跳ねによる病原体の飛散防止を心がけましょう。
また、水はけが悪い場合には、
うねや溝を掘るなどして、水はけをよくすることで
病気にかかりにくくなります。
菊には虫が付きやすいのです。
とくに、アブラムシやハダニなどが
菊に付着して被害を拡大させてしまいます。
このような虫が見つかった場合には、
即座に薬剤の散布を行います。
菊を育てる場合には、
10日に1度、薬剤を散布しなければなりませんが、
同じ薬剤を使用し続けると、
耐性を持ってしまう可能性があるので、
系統の異なる薬剤をローテーションで使用することで、
虫に耐性を作らせないように心がける必要があります。
菊って結構手間暇をかけなければ、
美しい大輪を咲かせることが出来ないのです。
また大菊は、肥料食いともいわれるくらい
肥料を大量に使用します。
これも、必要以上に肥料をあげ過ぎてしまうと、
病気を発症させてしまう可能性があるので
注意が必要になります。
まとめ
菊の挿し木の時期や挿し木の方法などを紹介してきました。
大菊は結構大きく育ちますし、大きな大輪を1つだけ咲かせます。
この咲いた菊を見ると非常にうれしく感じるはずです。
大菊が花を咲かせたときには、
土づくり・挿し木・薬剤散布・剪定などなど
今までの苦労なんて忘れてしまう事でしょう。
咲いた瞬間から、
来年また、菊を挿し木で増やそうという構想が
頭の片隅に沸いて出てくるのではないでしょうか。