着物を着る時は、季節毎の着物の選び方にも
独特の決まりがありそうで、
どんな着物にすればよいのか迷ってしまいますね。
特に厳かな場では、着物は慎重に選びたいところ。
菊の季節に着物を着るなら、
秋や冬の草花の
柄や色の着物を選ぶと良いですよ。
菊の季節にはこんな着物を着たい!菊の季節に合わせた柄・色合いの着物を学ぼう!
着物は季節に合わせた柄や色合いを選ぶのが
良いとされています。
その時の季節にピッタリの色・柄も良いですが、
少し先の季節の要素を取り入れるとよりおしゃれです。
菊のような草花が入っている模様は、
その花の季節の1か月ほど前から、
花が咲く頃までの間に着るのが粋とされています。
その花が散る頃には、できれば次の季節の要素を
入れるようにすると良いでしょう。
具体的な色や柄に迷ったら、
その季節の風物詩から
色や柄をイメージするとわかりやすいです。
しかし、実は季節を気にせず使える
草花模様の着物もあります。
それはいくつかの季節の草花が一緒に
描かれている場合や、抽象的な図柄の場合です。
菊であれば、桜とセットで描かれることが
多いのですが、これは春秋柄と呼ばれて
通年で着ることができます。
また、抽象的にデフォルメされた草花模様であれば、
その草花の咲く時期に関係なく、
いつでも着ることができます。
反対に、草花が写実的に描かれている場合には、
草花に合った時期を選びましょう。
菊が咲くのは10月~11月頃です。
この時期は秋のモチーフの着物を着たり、
冬の要素を取り入れたりするのが良いです。
もちろん菊の柄の着物もOKです。
季節にあった色や柄は、
季節感の出る植物を使うのが簡単です。
秋は紅葉や落ち葉の色を取り入れるのが
わかりやすいですね。
紅葉の赤やオレンジ、黄色や
落ち葉の茶色、ベージュなどです。
また、葡萄のような紫色も良いですね。
全体的にこっくりとした
温かみのある色が向いています。
その中でも、赤なら真っ赤よりもワインレッドや朱色、
黄色なら菜の花のような明るい黄色よりも、
からし色などを選ぶとより秋らしくなります。
また、深い緑や紫色の着物なら、
凛とした印象になりますよ。
柄も同様に紅葉や葡萄が秋らしいです。
また、秋草、銀杏、りんどう、すすきなども
季節感があります。
9月であれば月見にあわせて月やウサギ、
他に桔梗、萩、栗なども良いですね。
冬を取り入れるなら、
枯葉などの柄を取り入れると良いでしょう。
菊の季節以外にはどんな着物を選べばいい?他の季節の選び方もチェック!
菊の季節以外についても、
それぞれの季節に合った色や柄をご紹介します。
春の着物の色や柄
春に着物を着るなら、ピンク、黄色、水色などの
明るい色のものがおすすめです。
パステルカラーも春らしいですね。
さらに、桜のシーズンが終わる頃になったら、
緑色や藤色を取り入れるとおしゃれです。
5月頃からは、もうすぐ初夏だなと感じられるような
涼しそうな寒色系の着物も良いですね。
春の柄は桜や桃、牡丹や藤、菖蒲などです。
ただし、桜は日本の代表的な花なので、
春に限らずどの季節に着ても良いと言われています。
夏の着物の色や柄
夏になったら、暑さを和らげてくれるような
涼しさのある青や紺色が定番です。
薄いペールカラーもシャーベットのようで、
ひんやり感が出ます。
また、一見難しそうなモノトーンの着物も
気品のある雰囲気で夏に合いますよ。
柄はあじさいや朝顔、柳や竹、
笹などを使うと良いです。
また、夏の終わり頃になれば
とんぼや楓の柄も良いでしょう。
冬の着物の色や柄
冬は多くの草木が枯れて、植物の色が
少なくなるので、着物が華やかな色合いだと
コントラストが生まれて冬景色に良く映えます。
赤や緑などのはっきりした色合いで、
メリハリがある着物が好まれます。
年末や年始のイベントで着物を着る機会も
あると思いますが、イベントの時には金箔や
銀箔を使った特別感のある着物がおすすめです。
また、帯や小物で華やかさをプラスするのも
良いですね。
柄は南天や松、椿や水仙、雪などが冬にぴったりです。
また、正月にあわせて干支や
宝船、福寿草などの柄も使われます。
どの季節でも使える柄
また、どの季節でも使える柄もあります。
無地や文様、蝶などです。
シンプルな無地の着物は、帯や小物で
季節感や華やかさを調整することができます。
特に、黄色系や温度を感じにくい中性色だと
いつでも着やすい色で、着回しできて便利ですよ。
また、菊と桜の組み合わせのように、
複数の季節の草花が一緒に使われている場合や、
草花の抽象的な図柄の着物も、
一年中着ることができます。
他に、吉祥文様と呼ばれる縁起の良い文様も、
通年使える柄です。
吉祥文様というのは、例えば鶴や亀、龍などです。
これらは不老長寿を願う柄なので、
結婚式や成人式などお祝い事に向いています。
また、中国から伝わった有職文様も
季節を問わず使える柄です。
水蒸気が立ち昇る絵柄の立涌文や、
丸の中に植物や動物を描いた丸文、
4枚の花弁を菱形に並べた花菱などがあります。
また、意外なものでは蝶の柄も通年使えます。
蝶は幼虫からさなぎに、そして蝶になるので、
不滅や不死の象徴とされています。
個人的には蝶は春のイメージかなと思いましたが
昔から縁起物と考えられていたので、
一年を通して着ることができます。
蝶の柄の着物には、和風なものから
ポップなイラスト、モダンなデザインなどもあるので、
若い人にも人気です。
通年使える柄の着物の場合は、
色合いや帯・小物で季節感を出すのがおすすめです。
まとめ
着物は季節にあわせて選ぶと、
着る人も見る人も、季節感を感じられますね。
着物も、普段着ている服と同じように、
自分なりのコーディネートを楽しめます。
季節にあった柄や色を知って、
着物でのおしゃれを楽しみましょう。