ミステリーというと、
テレビ番組の火曜サスペンス劇場などが
思い出されますね。
ミステリーは、推理小説から誕生したジャンルで、
探偵もの、推理ものと比較するとより、
謎が深い、さらには超常現象やSFなどの
不思議な物事を扱った物語が多いです。
これはミステリーの語源に由来していて、
ミステリーは、「神の隠された秘密」
「人智では計り知れないこと」という
ギリシア語が語源になっています。
ミステリー小説の定義は
「発端の不可思議性」
「中途のサスペンス」
「結末の意外性」だと言われています。
ミステリー小説は、
最初の事件が不思議であればあるほど、
結末が楽しみで読み進んでしまいますよね、
エドガー・アラン・ポーの
「モルグ街の殺人」から始まったミステリーは
今ではたくさんの名作が生み出され、
多くのミステリーファンを擁しています。
ミステリー作家というと筆頭にあげられるのは
「そして誰もいなくなった」「オリエント急行の殺人」
を執筆したアガサ・クリスティや、
「シャーロック・ホームズ」を書いた
アーサー・コナン・ドイルでしょうか。
シャーロック・ホームズは探偵ものでしょ!と思いますが、
ミステリーも推理小説の中の一枠ですから、
ミステリーに分類しても間違いではないです。
日本では、江戸川乱歩や横溝正史、松本清張などが
とてもとても有名な推理小説作家です。
不可解な、どこか日本的な暗さと
ドロドロとした感情がこびりつく事件に、
ミステリー好きなら、一度ならず
二度、三度と興奮したことでしょう。
奇抜な事件の冒頭に、小さな手がかりを探し出し、
意外な結末にいたる経過はとても興奮し、
読むことがやめられなくなりますね。
事件の謎を解き明かしながら、
訪れる意外な結末に興奮すること請け合いの
おすすめのミステリーをご紹介します!
あなたはこのミステリーを見破れる?おすすめの小説。どんでん返し入門編5冊
この子の七つのお祝いに 斎藤澪
第一回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
底辺に流れるドロドロとした澱、後味の悪い結末、
怖いミステリが読みたいなら、ぜひ手にとってみてください。
古い作品で、版元ぎれですので、中古品しかありませんが、
図書館などでぜひ探して欲しい、ミステリ中のミステリです。
葬列 小川勝己
こちらも、横溝正史ミステリ大賞受賞作。
小川勝己さんのデビュー作です。
デビュー作とは思えないほど、
「読ませる」力がある作品で、どんどんと引き込まれます。
内容は、ちょっと「無茶しすぎじゃない?」と思いますが、
ノリがよく、文章テンポもいいので
読みやすく面白いです。最後のどんでん返しも見事!
ぼっけえ きょうてえ 岩井志麻子
ミステリーというかホラー小説ですが‥。
どんどんと怖くなる、そして最後に語られる秘密。
読み進めるごとに深くなる恐怖に、背後が気になり始めますよ。
厭魅の如き憑くもの 三津田 信三
「おぞましもの」の気配漂う村で起こる殺人事件を書いたお話。
呪われた血筋、伝説など民俗学や
呪術などが好きな人ならきっとハマることでしょう。
そして最後に解き明かされる真実。
ゾクゾク感を堪能したい人におすすめです。
ビブリア古書堂の事件手帳 三上 延
古書にまつわる謎をとくお話。とても読みやすいです。
ほんに隠された日常の謎を、古書堂店主が、
膨大な古書の知識を遺憾なく発揮して読み解いていきます。
全7巻

ミステリーを読みこなした人におすすめ!どんでん返し上級編5冊をご紹介!
姑獲鳥の夏 京極夏彦
その厚さにまずはのけぞりましょう。
しかし、読み進めていくと止まらなくなる、
京極夏彦のミステリー。
魅力的なキャラクターたちとしっかりとした骨太の設計、
そして「憑物が落ちたように」に腑に落ちる結末。
妖怪など超常現象的な謎に見せかけた事件を、
長台詞で解いていく爽快感は筆舌しがたいです。
全てがFになる 森博嗣
理系な作品です。
コンピュータのプログラムなどが
事件の「鍵」になります。
「理系はちょっと」と敬遠せずに
ぜひ手にとってみてください。
キャラクターの魅力や、しっかりとした設定で、
理系が苦手でも面白く読み進められます。
黒祠の島 小野不由美
ライトノベルやファンタジーの印象が強い
小野不由美さんの本格ミステリ小説。
閉鎖的な島で起こった事件には、
島の因習や宗教が複雑に絡んでいた‥という
ホラー寄りのミステリ好きにはたまらない作品です。
マークスの山 高村薫
重厚な文体、複雑なストーリー、
ラストまで駆け抜ける感覚が秀逸です。
大幅な書き直しがあった文庫版よりも
改定前の単行本がおすすめ。
それ以外の高村薫氏の作品も甲乙つけがたいですが、
一番好きな作品をおすすめします。
ぼんくら 宮部みゆき
時代物ですがミステリとしてもとても素晴らしい作品です。
宮部みゆきさんのミステリというと
模倣犯や火車などがとても有名ですが、
時代物もとても素晴らしい作品が多くあります。
ぼんくらは、連作?と思わせておいて、
全てが一つのお話としてつながっています。
宮部みゆきさんの人情味溢れる、
情の深いミステリをぜひ楽しんでください。
まとめ
ミステリーの名作は多くあります。
ご紹介できなかったものの、
面白い作品はたくさんあるので、
図書館や本屋さんで気になる本は
かたっぱしから手を伸ばしてみるのがおすすめです。
ここに紹介していなくても、
綾辻行人さんの「館」シリーズや
東川篤哉さんの「謎解きはディナーのあとで」、
有栖川有栖さんの「アリスシリーズ」も骨太な作品群。
是非是非読んで欲しい作品たちです。
本屋さんや図書館に行ったら、
まずは頭を真っ白にして
気になるタイトルの本に手を伸ばしてみた方が、
きっとあなたにぴったりの作品が見つかるはず。
たくさんの本を楽しんでくださいね!