ミステリー小説はお好きですか?
謎が解ける瞬間、読者すらも騙す展開、
勧善懲悪の気持ち良さはもちろん、
登場人物の人間ドラマも魅力ですよね。
時代の流れや特徴が、
犯行の動機であることも多く、
リアルタイムで読むと、
現代の問題について考えさせられます。
そこでここでは、
ミステリー小説の新刊から
おすすめのものを厳選してご紹介!
注目小説も押さえて、
リアルタイムでミステリーを
感じましょう!
ミステリー小説・おすすめの新刊5冊をご紹介!最新・旬の小説を押さえよう!
まずは早速、おすすめの新刊5選です!
ワン・モア・ヌーク
2020年1月29日発売。
「ヌーク」とは「核」のこと。
東京の新国立競技場で予告された原爆テロ。
2020年3月6日から11日を舞台に、
リアルタイムで進行を感じられるサスペンス。
一気に読めるのに、読み応えのある大作で、
テロリスト側と捜査側、双方に主人公がおり、
さらにその中でも、思惑が対立し合います。
現実の世界情勢も織り交ぜられており、
メッセージ性が強いのも魅力。
読んだ後は、「フクシマ」について
考えさせられることでしょう。
読者自身にも突きつけられるものがある作品です。
欺瞞の殺意
2020年2月15日発売。
40年以上前の毒殺事件の真相をめぐる、
本格な多重解決ミステリー。
殺人犯として服役していた元弁護士と、
事件の被害者家族でもある元恋人が、
往復書簡によって、その真相を明らかにしていきます。
手紙形式の文章が読みやすいです。
真相解明して解決とする話ではなく、
そこから復讐劇に変換していくストーリーは、
二転三転の連続で引き込まれていきます。
修羅の家
2020年4月15日発売。
簡易宿泊所で暮らす晴男がレイプ現場を
中年女性・優子に目撃され、連れていかれた
彼女の家で、「家族」の一員になります。
マインドコントロールで「家族」を
操る内容は、尼崎事件や
北九州監禁事件を彷彿とさせます。
エグさやグロさがあるので、
苦手な方はいるかと思いますが、
つい読み進めてしまう現実味があります。
あの子の殺人計画
2020年5月22日発売。
貧困な母子家庭で躾と称して、
虐待されている小学5年生のきさら。
周囲の指摘で、自分が虐待されているのではと
気づき始め、母親の殺人計画を考えるように。
そんな中、彼女の母親にある殺人事件の
容疑がかかります。
事件を通して見える母娘の姿に、
涙溢れる、社会派のミステリー作品です。
あの日の交換日記
2020年4月21日発売。
7つの短編集から成る物語。
教師と児童。姉と妹。母と息子。
加害者と被害者。上司と部下。夫と妻。
それぞれの交換日記です。
徐々にそれぞれの物語がリンクしていき、
最終章で、全てが繋がります。
怖さや驚きはないミステリーですが、
それぞれの謎が繋がる様や、
心安らかに読み進められる内容は、
今年必読の一冊と言えるでしょう。
ミステリー小説・新刊以外にも注目すべき本はどれ?注目本3冊もご紹介!
続いては新刊とまではいきませんが、
最近刊行された注目本を3冊ご紹介!
medium 霊媒探偵城塚翡翠
「このミステリーがすごい!」2020年版国内篇
「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング
「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー
で1位を獲得した話題作。
難事件を解決してきた推理作家・香月と、
心に傷を負った霊媒・城塚が
霊視と論理の力を組み合わせながら
殺人事件に立ち向かう特殊ミステリー。
すべてが伏線と謳われている通りの内容!
騙されたと思って、なるべく情報なしで
読んでほしい一冊です。
きっと、騙されますので。
アリバイ崩し承ります
2020年、ドラマ化もされた作品。
タイトルは、舞台である美谷時計店に
貼られている張り紙から。
この時計店の若き女性店主が祖父譲りの推理力で、
事件のアリバイ崩しをしていく短編集。
アリバイ崩しを依頼する新米刑事の話を聞くだけで、
スピード推理してしまう様は、
読んでいてスカッとする気持ち良さ。
アリバイだけに焦点を絞っているところも、
サクサクと読み進められるポイントです。
紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人
第18回「このミステリーがすごい!」大賞の大賞受賞作。
紙鑑定事務所を経営する渡部が、
ある日「紙鑑定」を「神探偵」と勘違いした女性から、
彼氏の浮気調査を依頼されます。
手がかりはプラモデルの写真一枚。
そこからプロのモデラーとも繋がり、
さらにそこから大量殺人計画に辿り着き!?
主人公が振り回されながら話が展開していくのも、
スピード感があり読みやすいです。
紙とプラモデル、それぞれの知識から
事件が解決していくマニアックさも新しい作品。
まとめ
ここでは、おすすめのミステリー小説の
注目本をご紹介しました。
世相を反映したり、
実際の事件をテーマにしていたり。
やはり新刊には、
リアルな時代の流れが詰まっていますね。
また、見慣れた設定も、
時代に合わせて書かれていることで、
新鮮に磨き直された作品として
読むことができます。
スカッとするものでも、
考えさせられるものでも、
今だからこそ感じられるものが、
ミステリー小説にはあるのかもしれません。