人生で一番短くて濃い時間。
それは青春時代だと思います。
その中にいるときは気づけなくても、
過ぎてしまえば、ずっと恋しい時間です。
そんな青春時代だからこそ、
是非読んで欲しい小説があります。
今回はそんな小説の中でも、
恋愛小説のおすすめを厳選しました。
あなたの青春を、
より濃く思い出深いものにすること、
間違いなしですよ!
読んで損なしの恋愛小説!?おすすめ作品5選は青春のうちにぜひ読んでおこう!
まずは、是非青春時代真っ只中に、
読んでおいてほしい作品5選!
君の膵臓をたべたい
実写、アニメ共に映画化された住野よるのデビュー作。
2016年の数々のランキングにランクインしている
評価の高い一冊です。
主人公が病院で拾った一冊の文庫本「共病文庫」が、
クラスメイトである桜良の
秘密の日記帳だったことから物語は始まります。
その日記帳から彼女が膵臓の病気により、
余命わずかであることを知った「僕」。
「死ぬ前にやりたいこと」に付き合う中で、
互いに憧れを抱き、二人が心を通わせ
成長していく様を描いています。
予期せぬ結末とその先にあるものとは…。
敬遠してしまいそうな、このタイトルの
意味を感じ、考えたくなる作品です。
世界の中心で愛を叫ぶ
ドラマ、映画化もされたベストセラーです。
主人公である朔太郎はオーストリアに向かう途中、
昔亡くなった恋人・アキのことを思い出します。
中学校で出会った朔太郎とアキは、
高校生になり、互いに恋をしました。
そんな青春の真っ只中、
アキが白血病にかかってしまいます。
「愛する人の死」とはなんなのか。
それを考えさせられる古き時代の
名作青春小説です。
百瀬、こっちを向いて。
主人公のノボルの8年前の高校時代を
振り返るところから物語はスタートします。
クラスの「底辺」ノボルが慕う宮崎先輩は、
同じ学年のマドンナ神林と、
別の少女・百瀬と二股をかけていました。
百瀬はノボルとは正反対の性格。
ある日、ノボルは宮崎に、
百瀬と付き合っているフリをしてほしいと
お願いされます。「フリ」から始まる恋と、
その青春の先を描いている物語。
人を好きになる切なさと歯痒さが胸を締め付けます。
ちなみに作者の中田永一はジャンプ小説大賞や、
ミステリ大賞を受賞した「乙一」と同一人物です。
カメレオン作家と言われるのも納得です。
TUGUMI
吉本ばななの代表作。
恋愛要素もありますが、青春小説です。
舞台は海沿いの旅館。
故郷を離れた大学生まりあが、
その思い出を振り返る形で物語は進みます。
まりあのいとこであり、病弱でワガママな
地元一番の美少女つぐみと、その姉の陽子、
大型リゾートホテル経営者の息子である恭一。
この4人のひと夏の愛と命の物語です。
爽やかで美しい描写と、いつの間にか寄り添いたくなる
人物の描き方が素晴らしい名作。
放課後の音符(キイノート)
学生の時にこそ読むべき恋愛小説!
素敵な恋愛をしていくための
バイブルになるかもしれません。
大人でも子どもでもない、危うささえ感じる
女子高生の初々しく甘酸っぱい恋が詰まった短編集。
大人に憧れる主人公と、同じ女子高生なのに、
「大人な少女」が登場することで、
未成熟ながら少し色気のある、
青春の恥ずかしさも感じられる作品です。
恋愛小説上級者におすすめの作品5選!青春世代には憧れの恋愛が詰まってる?
ここからは少し大人向けの作品。
今読んでおいて、また大人になって
読むのもいいかもしれませんね。
100回泣くこと
亡くなりかけてた愛犬が回復した、
バイクも修理できた、プロポーズもできた。
主人公の藤井がずっと続くと
思っていた幸せは、彼女である佳美に
卵巣癌が見つかることで一変します。
愛する人を失うという、永遠のテーマに
真っ向からぶつかっている作品。
静かで暖かでささやかな幸せが感じられるからこそ、
切ない結末が純粋に胸を打ちます。
僕らのごはんは明日で待ってる
主人公の亮太は兄の死をきっかけに塞ぎ込み、
クラスでも孤立している高校生。あだ名はイエス。
体育祭のリレーの米袋ジャンプに、
そんな亮太を誘ったのはヒロインの小春でした。
ポカリスエット、ケンタッキー、
モスバーガー、ガストなど、
身近のチェーン店の登場が、
物語をよりリアルに感じ、親近感が得られます。
出会いから二人の別れや結婚、
そしてさらなる困難の中で、
普通に平凡に好きな人と暮らすことの
楽しさ嬉しさを描いています。
イニシエーション・ラブ
恋愛小説であり、
ミステリー小説ともされている作品。
主人公である鈴木が、
友人の望月から代役で呼ばれた合コンで
出会ったマユに心を惹かれたことから始まります。
二人が距離を縮め、愛を深め合う中で、
どんどんと疲弊していってしまう関係。
鈴木が転勤先で出会った美弥子との出会い。
その関係の果てに待ち受ける衝撃の結末は、
必ず2度見たくなると謳われています。
物語はside-Aとside-Bから成り立っており、
これも重要なポイント。
イニシエーションとは通過儀礼という意味。
子どもから大人になるための恋愛です。
サヨナライツカ
非常に男性的な作品のため、
女性は読後の感想が分かれるかもしれません。
航空会社で堅実働く豊には、才色兼備で奥ゆかしい
光子という婚約者がいます。
しかし仕事先であるタイのバンコクで
出会った美女・沓子のフェロモンに惹かれ、
いけない関係が始まってしまいます。
周囲から白い目で見られても
二人は互いを求め続け、周りから孤立していきます。
三角関係の果てにある、人間の多面性、
脆さや狡さが、愛すること、愛されることを
考えさせてくれる作品です。
恋愛中毒
恋愛体質の水無月は、過去に離婚した時に、
夫の浮気相手にストーカーをして執行猶予中。
「他人を愛しすぎない」という誓いを立てていました。
しかし、小説家である創路は、
そんな彼女の中に強引に入ってきて、
愛人として振り回します。
その内に、愛さずにはいられない彼女は、
創路の他の愛人や妻にも攻撃するように。
しかし、男達も愛されたいが故に
水無月と縁を切ることができません。
重すぎるほど重い愛が自制できなくなる様は、
ゾクゾクする気持ち悪さを感じられます。
まとめ
ここでは青春時代におすすめの
恋愛小説と、さらに上級者向けの小説も
ご紹介しました。
青春時代に読んだ本って、
不思議とずっと心に残るんですよね。
そして、読み返してみて、
変わった感じ方に
自分の成長や変化を感じたりもします。
恋愛小説ももちろんですが、
今のうちに、たくさんの本と
出会ってみてください。
きっとこれからの人生の、
宝物になりますよ。