京都屈指の桜の名所の一つに
円山公園がありますね。
中でも名物になっているのが
公園中央の「祇園しだれ」
と言う名のしだれ桜です。
これは桜の中でも長寿の種類である
一重白彼岸枝垂桜で、現在すでに
樹齢は87年と言われています。
現在私たちが見られる祇園しだれは
実は2代目で、初代のしだれ桜はなんと
樹齢220年とも言われていますよ。
円山公園の名物桜は祇園枝垂れ桜!樹齢や木の歴史、雑学をマスターしよう!
円山公園は京都で有数の
桜の名所として知られてします。
回遊式日本庭園を中心にして、
園内には料亭や茶店が点在し、
中央に「祇園しだれ」と名付けられた
メインとも言えるしだれ桜があります。
歌人の与謝野晶子も、この桜を
観賞したと言われていますよ。
「祇園の夜桜」とも呼ばれ、
見ごろの時期には
ライトアップが行われ、さらに
かがり火も焚かれて幻想的に
浮かび上がります。
この桜の正式名称は
「一重白彼岸枝垂桜」で、
様々な種類がある桜の中では
最も長生きする種類です。
樹齢は87年と言われ、すでに
かなり長寿の木と考えられますね。
幹周は2.8m、樹高は12mの桜で、
直径2cm前後の小さな
ピンク色の花をつけます。
実はこの桜は2代目で、初代の桜は
樹齢220年も長生きした後、
枯死してしまいました。
それが昭和22年のことだそうです。
初代の桜は
根周りが約4m、樹高約12mで、
2代目も高さは追いついていますが、
樹齢の分だけ初代の方が、圧倒的に
太さがありますね。
さらに、初代の桜は
天然記念物にも指定されていました。
その初代の種子から桜を大事に育て、
それを桜守の佐野藤右衛門が
移植したのが現在の2代目の桜です。
佐野藤右衛門は、
代々御室御所(仁和寺)に仕える
植木職人として活躍していた
「植藤造園」の15代目です。
植藤造園は明治の頃からは
造園も行っていて、
ニューヨークやパリ等、世界中で
日本庭園を手掛けているそうです。
当代の16代佐野藤右衛門も
日本を代表するほどの桜守
と言われています。
植藤造園の庭園が京都の嵯峨野にあり、
隠れた桜の名所となっています。
個人宅の敷地内なので
一般的な公園ではないのですが、
桜のシーズンになると毎年自然と
人が桜を見に集まってくるのだそうです。
夜にはかがり火まで焚いて、
夜桜を楽しめるようにしてくれますよ。
植藤造園は14代目の頃から
桜が少なくなっていくのを憂いて、
日本全国の桜の保存に尽力し始め、
今では約200種類もの桜を保存しているそうです。
それが植えられている庭園は
かなり珍しい場所と言えますね。
公共の観光地ではないですし、
アクセスはあまり良くないのですが、
一度は見てみたいですね。
他にも祇園しだれに関連する
注目の桜があるのでご紹介します。
まずは、初代の祇園しだれの
孫にあたる桜です。
この桜は京都府庁の敷地内にあり、
例年3月下旬から4月上旬には
観桜祭が開かれて一般公開されますよ。
後期ルネッサンス様式を採用した
全国の庁舎の中で現存最古の
旧本館も雰囲気があります。
そんな歴史ある旧本館を背景に、
しだれ桜が咲き誇る構図は絵になるので、
フォトスポットとしても人気です。
次にご紹介したいのが
初代の祇園しだれの姉妹にあたる桜です。
京都南部の奈良県境近くの井出町に、
地蔵禅院という曹洞宗のお寺があります。
地蔵禅院は眺めの良い高台にあり、
ここに植えられた桜は初代祇園しだれと
親木が同じ、姉妹なのです。
ここの桜は江戸時代に植えられた
と言われていて、樹齢がなんと
もうすぐ300年に近づいているのだそうです。
初代と姉妹なので当たり前ではあるのですが、
歴史がありすぎて驚いてしまいますね。
初代の桜を思いながら、
地蔵禅院の桜を観賞するのも良いですね。
地蔵禅院の桜は京都府の
天然記念物にも指定されています。
また、地蔵禅院の鐘楼の下には、
この桜の子供にあたる桜が
2本植えられていますよ。
こちらもすでに樹齢100年になり、
かなり見事な桜になっています。
2代目の祇園しだれは、
近年カラスの影響か
上の方に枯れ枝が目立ち、一時期は
元気がなくなってしまった
とも言われていました。
ただ、現在は少し持ち直したようですよ。
万が一、今後2代目の桜に
元気がなくなってしまっても、すでに
3代目も育てられているそうなので、
安心ですね。
円山公園の桜は祇園枝垂れ桜だけじゃない!?どんな種類が見られるか押さえよう!
円山公園に植えられているのは、
祇園枝垂れ桜だけではありません。
もちろん
この桜が最も有名ではあるのですが、
他にもソメイヨシノやヤマザクラ、
ヤエシダレザクラなどの種類の
桜を見る事ができます。
全部で約680本もの桜が植えられていて、
毎年大勢の花見客が訪れています。
種類が多いと違いを見るのが面白い
というのもありますが、それぞれの
開花時期に多少ずれがあるので、
長い間桜を楽しめるのも嬉しいですね。
開花の時期は例年、
ソメイヨシノやしだれ桜は
3月下旬から4月上旬頃です。
その後もヤエシダレザクラなら
4月中旬頃まで見ごろですよ。
祇園しだれ以外の桜も見ておきたいですね。
まとめ
円山公園の祇園しだれには
長い歴史があるということがわかりますね。
初代の桜のことも知った上で観賞すると、
また違った面白さがあります。
また、円山公園の
しだれ桜以外の種類の桜や、
祇園しだれに関係のある
他の桜も是非見てみたいですね。