慣れていないと、
季節に応じた適切な挨拶文を
書くのはちょっと難しいですね。
特にビジネスシーンで使う挨拶文は
失礼のないように気を付けて書きたいもの。
ビジネスで使われる挨拶文の中身は、
大きく前文、本文、末文に分かれます。
前文では拝啓から始まり、
季節の挨拶と相手の繁栄を
よろこぶ言葉や感謝の言葉を入れます。
本文に要件を書いたら、
末文として今後の付き合いのお願いや
相手の繁栄を祈る言葉を書き、
終わりの挨拶で締めくくります。
何年も応用できる?!4月の挨拶文、ビジネスシーンで使う文章の基本の作り方
プライベートの手紙や、仕事相手でも
親しい人に宛てた手紙であれば、
手紙の最初に
季節の挨拶を書く場合が多いと思います。
しかし、ビジネスシーンで使う手紙は、
季節の挨拶の前に拝啓から始め、
内容を書いてから結びの文言を入れて、
最後に敬具で終わるという形式になっています。
大きく分けると
前文、主文、末文という構成になりますよ。
前文はまず拝啓、次に季節の挨拶、
その後、相手の繁栄をよろこぶ文言や
感謝を入れます。
時候や季節の挨拶は
季節毎に様々なものがありますが、
大まかには
漢語のものと口語のものがあります。
漢語の場合、「麗春の候」のように
季節を表す言葉+「の候」
という形になっています。
候は「そうろう」ではなく
「こう」と読みます。
ビジネスシーンや、
格式ばった文書にしたい場合に
使われます。
口語の場合、
「春の気配がようやく整ったようですが」
のように、季節感を表現します。
口語では「~の候」のようなルールは
特にありません。
漢語よりも砕けた印象になるので、
ビジネス文書でも親しみやすい
雰囲気を出したい時に使われます。
また、季節の挨拶は
季節感があっているかどうかが大切です。
例えば、同じ春でも
「桜花満開の好季節がやってまいりました」
と書かれた手紙が5月に届いたら、
違和感がありますね。
桜が満開
というタイミングで手紙を出す場合に
最もしっくりくる文言です。
特に、文書を作成してから
実際に出すまでの期間が空いてしまう場合には、
実際に出す時期の季節に合わせた挨拶を考えましょう。
また、その年によって
気候の移り変わりは微妙に異なります。
例年なら暖かくなる時期でも、
その年はまだ寒いという場合もあるかもしれません。
季節の挨拶には
気候についての記載も多いので、
実際の気候に合っているかどうかも
考慮すると良いですね。
簡単に季節感を出せるのが
季語を取り入れることです。
4月に使われることが多いのが桜ですが、
植物では他に山吹やチューリップ、
菜の花や筍などがあります。
また、すずめやひばり、
蝶々といった動物も季語として使えます。
お花見や草餅、入学式といった
風物詩も季節感がありますね。
その次が相手の繁栄をよろこぶ文言と
感謝の言葉です。
繁栄をよろこぶ文言というのは、例えば
「貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます」
などです。
感謝の言葉は
「平素は格段のご厚情を賜り、厚くお礼申しあげます」
といったものです。
確かに、こういった言葉は
ビジネス文書ではよく見かけますね。
ここまで終わったらようやく本文に入ります。
書きたい要件を書くのですが、
書き出しは「さて」や「つきましては」
とするのが一般的ですよ。
本文を書いたら、
最後に末文を書いて終わります。
末文は今後の付き合いのお願いや、
相手の繁栄を祈る文言、
そして終わりの挨拶で締めくくります。
今後の付き合いのお願いというのは、
「これからも変わらぬご指導をくださいますよう、お願いいたします。」
といったもの。
相手との関係性によって、お願いするのが
「ご指導」だったり、「ご愛顧」だったり、
と変わります。
相手の繁栄を祈る文言は
「末筆ながら貴社の一層のご発展をお祈り申し上げます。」
というような書き方がよく使われます。
締めの言葉は
「まずは略儀ながら書中にてお知らせいたします。」
などの書き方で、
前文に書いた内容と被らないようにするのが
ポイントです。
時間がない!ならこれを使おう!4月の挨拶文に使える例文5選を押さえよう!
例文①
拝啓 春光うららかな季節を迎え、
~様にはお元気でお過ごしの由、
お喜び申し上げます。
さて、~(本文)
今後ともご指導ご鞭撻のほど、
よろしくお願い申し上げます。
花冷えの時節柄、どうぞご自愛くださいますように。
まずはとり急ぎ書面にて、お礼申し上げます。
例文②
拝啓 仲春の候、貴社におかれましては、
益々ご清祥のこととお喜び申し上げます。
平素より一方ならぬご愛顧を賜り、
衷心より御礼申し上げます。
つきましては、~(本文)
末筆ながら、貴社のますますのご発展を
衷心より祈念しております。
例文③
謹啓 春光うららかな季節を迎え、
皆様ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、~(本文)
今後とも変わらぬご愛顧をいただきますよう、
宜しくお願い申し上げます。
桜花のみぎり、ご家族のご健康をお祈りいたしております。
例文④
拝啓 春暖の候、ますますご清祥のことと
お喜び申し上げます。
日頃は格別のお引き立てにあずかり、
心よりお礼申し上げます。
つきましては、~(本文)
今後ともご指導ご鞭撻のほど、
よろしくお願い申し上げます。
何かとご多用とは存じますが、くれぐれも
ご無理などなさらないようご自愛ください。
例文⑤
謹啓 桜の花は今を盛りと咲き誇っております。
日頃のご愛顧、誠にありがとうございます。
さて、~(本文)
これからも変わらぬお引き立てのほど、
宜しくお願い申し上げます。
時節柄、お身体ご自愛下さい。
まとめ
ビジネスで使う挨拶文は
ある程度形式が決まっているので、
書きたい内容の前後に
定型文を付けたすことで完成させることができます。
前文と末文に使う文言も
良く使われるものがあるので、
意外と簡単ですね。
季節感やシチュエーションに合ったものを
選ぶように気を付けましょう。