「夏至にタコ」はどうして?子供にも話してあげたい深い由来とは?!

日本の風習・行事
この記事は約6分で読めます。

 

夏至の日になると、旦那さんの両親から

「今年もタコ料理頼むね~」

なんていわれている

お嫁さんもいるのではないでしょうか。

 

当然ながら、言われるがままに、

タコ料理を作る事になるのでしょうが

小さいお子さんがいると、

「なんでタコを食べるの?」

と言われてしまうと、

こっちが聞きたいくらいだよ~

と思ってしまいそうですよね。

 

夏至の日にタコを食べるのはなぜか?

疑問に思ってしまいますよね。

 

夏至といっても、日本の季節感からいえば

梅雨時ですから梅雨にタコ料理というのも不思議です。

 

タコ料理といっても、

すしネタや刺身・酢の物くらいしか

思い浮かばないですからね。

 

なぜ、夏至の日にタコ料理を食べるのでしょうか。

 

夏至の食べ物といえばタコ?!日本の産業の歴史も分かる深い由来を知ろう! 

 

夏至の日にお子さんに、

なんでタコを食べるの?と聞かれて

戸惑うママさんも多いのではないでしょうか。

 

ママさん的には、

おばあちゃんに聞いてごらんって、

かわしたいところですが、

後で姑に嫌味をいわれるのは、

避けたいところですよね。

 

どうして夏至の日にタコを食べるのか?

それは日本古来からの風習が関わっているからなのです。

 

日本人が昔から農耕民族という事に

起因することが由来と考えられます。

 

確かに現在は、

農業人口は減少傾向にありますが、

戦前までは農業人口が非常に多かったわけです。

 

さらに、主食は米ですから、

米農家が多かったことがわかるでしょう。

 

じゃ~なぜ夏至にタコを食べることと

つながりがあるのかが、疑問に感じます。

 

夏至にタコを食べる理由

タコの足

 

タコの足は8本あることから、

稲の根がタコの足のように八方に広がり

枯れず元気に育つようにとの、願掛け。

五穀豊穣を祈ることに由来している。

 

タコの旬

 

タコの旬は夏ごろですから、

旬の物を食べることで、暑さに負けない、

体力をつけるなどが考えられます。

タコにはタウリンが多く含まれているので、

疲労回復などの効能が期待できる食べ物になるのです。

 

夏至にタコを食べることで、

農家の方々の体調管理や五穀豊穣の願い

のために食べていることになります。

 

夏至にタコを食べるといわれていますが、

本来は夏至から11日後の

半夏生(はんげしょう)という日に

食べられていたことが多いです。

 

夏至ごろでは、

稲の苗を植え終わる前というわけではなく

半夏生ごろに植え付けが終わっていたため

とも考えられます。

 

今は、機械で苗を植えていきますが、

昔は腰をかがめて、

手で苗を植えていく方法でしたから、

タコを食べることで疲労回復を図り、

秋に実りの多い米を願っていたのでしょうね。

 

ところ変われば品変わる?!地域ごとの夏至の食べ物や風習について学ぼう! 

 

夏至にタコを食べるのは、

関西地方で特に大阪の風習になっています。

 

大阪以外では、夏至にタコを食べる風習は

ほとんどないと考えてもいいでしょう。

 

お米や農作業は、

関西以外でも行われているのが、

昔からの日本の地域産業ですから、

夏至に何らかの食べ物を食べる風習は

あってもおかしくはありませんよね。

 

大阪では夏至にタコを食べる風習がありますが

他の地域では夏至に食べる風習があるのでしょうか?

 

現在でも夏至に食べる風習が残っている地域と食べ物

関東

 

関東は関東平野がある分、

昭和中期ごろまでは基幹産業として

水田が盛んにおこなわれていました。

現在でも田畑が広がる地域が多いです。

 

夏至に食べる食べ物は、

小麦ともち米を使った半夏生餅を食べる

風習が残っている地域があります。

もち米だけで焼きもちにする地域もあります。

 

京都

 

京都では、

夏至に食べる食べ物ではありませんが、

「夏越しの祓い」という儀式に近い風習があります。

 

五穀豊穣祈願というよりも

神様に暑い夏を乗り切れますように

という願いと考えた方がいいでしょう。

 

水無月という和菓子を

6月30日に食べる風習なのですが、

ういろうの上に小豆を載せて

三角形に切ったものを食べます。

 

小豆=魔除け

三角形=暑さを耐えるための氷

の意味があります。

 

香川

 

香川県では、生麺事業組合が

7月2日ごろの半夏生の日を

「うどんの日」と定めて、

その日にうどんを食べるように推奨しています。

 

これも、田植えとの関係が由来ということで、

農家の方の労をねぎらう意味で、

以前から半夏生の日あたりに、

うどんが食べられていたといわれています。

 

福井県大野市

 

大野市とその周辺限定になっている

風習のようです。

 

ここでは、焼きサバが

夏至に食べる食べ物となっています。

江戸時代に大野藩の殿様が、

農民の労をねぎらって焼きサバを

振舞ったのが始まりとされています。

 

愛知県三河地方

 

三河地方は、

日本でもイチジクの名産地です。

イチジクに味噌を載せて

夏至に食べる風習があります。

 

由来は諸説いろいろあるようですが、

正確な物は不明なようです。

 

現状では、露地栽培のイチジクでは

6月~7月ごろでは、実が若くて

食べれる状態ではないようですから、

一部では都市伝説では?ともいわれているみたいです。

 

5か所ほど、夏至に食べる食べ物がある地域を

紹介してきましたが、他にも夏至の日に

決まった食べ物を食べる風習がある地域もあるでしょうね。

 

まとめ

 

夏至にタコを食べる由来や

タコ以外の食べ物を食べる地域などを

紹介してきました。

 

香川県は

うどん県といっているくらいですから、

わざわざ夏至の日限定で

うどんの日としなくてもいいのでは?

とも思ってしまいます。

 

いろいろ調べてみても、

やはり昔からの風習を残している地域は、

西日本の方が多いような気がします。

 

それだけ、地域を大事に思っている心が

大きいのだと感じます。

 

都会では地域性もなく、

隣に住んでいる人の名前や顔さえ

知らない人も大勢いますから、

賑やかに見える反面、非常に寂しい

空虚感にあふれる地域なのかもしれませんね。

 

タイトルとURLをコピーしました